一時支援金・月次支援金の事前確認を依頼する登録確認機関の選び方

東京・赤坂の司法書士・行政書士アデモス事務所の代表・中村圭吾です。

(この記事は、一時支援金・月次支援確認の際に作成したページで情報が古くなっている箇所がございます。事業復活支援金をご申請の方は、こちらのページをご覧ください。)

中小企業庁が実施する一時支援金を申請するために必須となっている登録確認機関による事前確認について、最近、Twitterで勧誘したり、Googleに勧誘広告を出す士業事務所も出てきました。その中で、気になった点がありましたので、事前確認を依頼する事務所の選び方をまとめました。どこの登録確認機関に事前確認を依頼したらよいのか、おわかりにならず、お困りの方はお読みください。

(なお、当事務所は個人・法人でこれまでお取引のない方は一律、報酬1万1000円(税込)で事前確認を実施しております。お問い合わせはこちらです)

事務局の無料の事前確認は狭き門です

一時支援金の登録確認機関の検索ページ

 高額な報酬を受けているとの新聞報道などを受けて、一時支援金のウェブサイトには「3月下旬以降、必要に応じて、登録確認機関を設置する」との記載がなされました。これを見て、事務局が設置してくれるなら安心だし、それまで待つかと思っている皆さん。既に事務局では、税理士会等の協力を得て登録確認機関を設置しておりますが、申込が殺到し、かなり先にならないと事前確認ができない状況になっています。そのために、ウェブサイトに記載はせず、電話で問い合わせた人にだけ、こっそり教えているとのことです。

※4月30日に事務局が発表した「おしらせ」によると、3月24日から事務局設置の登録確認機関で無料の事前確認を受けたのは、わずか1000人とのことです。

 もし、一時支援金の事務局で、無料で事前確認を受けたいという方は、とにかく電話をして、予約を取りたい旨を伝えてください。

 それにしても、これまで無料で事前確認をしてきた登録確認機関に対しては、「積極的に広報していだたくようお願い申し上げます」と言ってきたのに、自分たちはウェブサイトにも書かず、電話で問い合わせた人にだけ案内するとは、どういうつもりなのでしょうか‥‥。有言実行で「積極的に広報」していただきたいと思います。

 このような状況ですので、「とにかく早く事前確認を受けて一時支援金の申請をしたい」という方には、事務局での事前確認はあてにならないのではないかと思います。

無料対応の税理士・行政書士有志がいます

 このような状況を見かねて、少数ですが、志の高い税理士・行政書士の先生が、無料での事前確認を行っておられます。ただし、確定申告も4月15日まで延長され、年度末で忙しい中で、時間をつくってボランティアで対応していただいているという点を、ご依頼される方には、重々、ご理解いただきたく思います。

 無料対応の有志の事務所では、一時支援金の仮申請IDを既に取得していること、事前確認に必要な書類をすべてPDF等で用意してあり、事前にメールで送信できるか、ZOOMでの面談時に、画面共有で提示できること、カメラに原本を示せることが絶対条件です。

 というのも、これまで取引のない方を確認する場合(全部確認といいます)、登録確認機関に配布されているマニュアルでは、確定申告書の収受印の有無、売上台帳と請求書、領収書、通帳での取引を照合する必要があり、さらに、本人の氏名・住所と身分証明書、顔写真と本人の映像の一致を確認しなくてはいけません。

 事前の準備が不十分な方だったり、資料をPDFなどの電子データですぐに用意できない方の場合、確認に必要な時間は30分~1時間とかかります。無料でご対応されている事務所には、多数の依頼が押し寄せているので、お一人お一人にかけられる時間は、10-20分程度だと思います。

 事前の準備がきちんとできない方、当日にキャンセルされてしまうような方、ZOOMなどの操作に不慣れな方は、申し訳ないですが、他の方のためにもご利用は控えていただけなければいけないと思います。

税理士法人HaGaX受付停止中) ナユタ行政書士事務所予約満員) 

 私が個人的に尊敬している上記二つの事務所さんをご紹介しておりましたが、3月31日現在、すでに満員で予約できない状況になっております。また、申し込みが殺到して、予約が4月末にならないとできないといった事務所も出てきております。

くれぐれもボランティアで事前確認をしているという点をご理解いただき、失礼な対応のないように、お願いいたします。とにかく早く確認してほしいという方は、有料の登録確認機関も探してください。
 有志の先生の良心を折らないでください。お願いいたします。

有料の事務所を選ぶときの注意点

いよいよ本題です。

「無料の登録確認機関の先生は、ずっと先まで予約いっぱいだし、どうすればいいんだよ」とお困りの皆さん。GoogleやYahooなどでの検索やTwitterで見つけた事務所にとりあえず、問い合わせてみてください。有料で事前確認のみを依頼する場合の相場は、5000円~2万円程度だと思います。

(当事務所は、個人・法人関わらず、今まで取引のない方は1万1000円で対応しております。既存のお取引先は無料です)

有料の登録確認機関に依頼する際に、注意すべき点を書いておきます。

  • ウェブサイトに代表者・専門家の顔写真が掲載されているか確認しよう。
  • ウェブサイトに事務所の写真があるか確認しよう。ない場合はGoogleストリートビューで事務所所在地の建物を確認しよう
  • ウェブサイトの開設時期、事務所の沿革を確認しよう
  • 登録確認機関として登録されているか、確認しよう
  • 事前確認の費用が、ウェブサイトに記載されているか確認しよう
  • 先払いの場合は、返金等の条件があるかを確認して納得してから依頼しよう

 登録確認機関が、事前確認番号を発行するためには、2年分の確定申告書、2年分の売上台帳、通帳などを確認しなければなりません。そのような資料を、士業とはいえ、見ず知らずの人に見せるのは、普通に考えるとちょっと嫌だなぁと思いませんか?

 私が気付いたところでは、一生懸命Twitterで勧誘している行政書士さんが実は、開業して2ー3カ月しか経っていない方だったり、Googleで広告をしている税理士の先生が開業してまだ1年ちょっとしか経っていない方だったというケースがありました。 もちろん、士業としてきちんと登録されている方であれば、最低限の倫理は兼ね備えているとは思いますが、格安ですぐに確認してくれると言っている専門家が、実は開業したばっかりだったとか、広告をたくさんしているのに自宅開業だったいうのでは、安心して資料をお渡しすることはできないのではないかと思います。

 今回の一時支援金は、直接面談ではなく、ZOOMでの面談でも良いこと、資料もPDFなどで確認することが認められております。自宅開業であっても、依頼者と直接あわずに事前確認を済ませることが可能なため、業務経験の短い専門家も登録機関として活動されていると思います。経験が短いからどうということはないのですが、やはり、依頼者の方が2年分の確定申告書を提示する以上、同じくらいの業歴がある方でないと安心できないのではないかと思います。

 長々と書きましたが、一時支援金の事務局で無料確認の予約ができなかった方、早く事前確認を受けたい方、上記を参考に登録確認機関をお探しください。かならず、低額で事前確認をしてくれる登録確認機関が見つかるはずです。みなさんが、いち早く、一時支援金の申請ができますよう、応援いたします。

(当事務所へのお問い合わせはこちらです)

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