- 2021年11月19日
仕様書で判明!これが事業復活支援金の詳細だ!
一時支援金・月次支援金で、延べ300件超の事前確認を行った行政書士アデモス事務所の中村です。
10月で打ち切られる月次支援金に続いて、緊急事態宣言終了後の新たな支援策となる「事業復活支援金」(個人最大50万円、法人最大250万円)の詳細が、本日公開された経済産業省の仕様書により判明しましたので、解説いたします。
給付対象
①新型コロナウィルス感染症により事業活動に影響を受け、2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上が50%以上 又は ② 30%以上50%未満減少した中堅・中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者
①②の数字は当事務所で付けました
給付額
2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上減少率に応じて、5か月分(11月~3月)の売上減少額を基準に算定した金額を給付
〇売上減少率 50%以上減少の場合
法人は事業規模に応じて250万円以内、個人事業者は50万円以内〇売上減少率が30%以上50%未満の場合
法人は事業規模に応じて150万円以内、個人事業者は30万円以内
上記に「売上減少額を基準」とされておりますので、月次支援金などと同様に、どこかの一か月分の売上減少率で、まず上限金額が設定された後、11月~3月の5か月分の実際の売上減少額に対して、上限金額までの給付を行うものと見られます。
申請書類
確定申告書、売上台帳、本人確認書類の写し、通帳の写し、その他中小企業庁が必要と認める書類
一時支援金・月次支援金と同様と思われますが、売上減少月の判定の際に売上台帳のほかに、今年度の確定申告書が要求される可能性もあると思います。申請には、売上額を出す必要がありますので、月締の決算を速やかに行うようにいたしましょう。
申請方法
電子申請で受け付ける。ただし、必要に応じて、電子申請に支障がある申請者の申請サポートを実施する。
申請は、一時・月次と同様に電子申請となります。が、以下のとおり、別途会場を設置して、申請をサポートすることとされています。
●会場を設置して、電子申請に支障がある申請者等の申請サポートを実施する。
●申請に必要な書類や記載項目の確認を行い、申請内容の入力を代行する。そして申請者が入力内容等を確認した上で申請する補助を行う(不備の修正方法等に関する相談・サポートを含む)
サポート会場においては、不備の修正方法についての相談も受けるとのことですので、不備通知の修正内容が分からない場合は、サポート会場を利用したほうがよいと思われます。但し、サポート会場の対象は、申請者のうち約1割とされていますし、「各都道府県に1か所以上」で、複数設置するのは「一部の都道府県」とされていますので、遠方すぎるなどの理由で実質的に利用できないケースも現れるでしょう。
迅速な給付の実現
数百万件の申請について、基本的には申請受付から2週間以内に振り込む
持続化給付金は440万件の申請があったのに対し、今回は対象月を5か月間で370万件の申請があることを想定しています。
振込(ii)業務体制
●審査完了後、原則、2営業日以内での振り込みを実施する体制とする。
●20万件/日(1500億円/日)の振り込みでも対応できる体制とする。
審査が完了した申請については、翌々営業日に振込が実施されるとのことです。
事前確認
●不正受給や誤って受給してしまうことを未然に防ぐため、申請希望者に対して、事業を実施しているか、給付対象を正しく理解しているか等を事前に確認する措置を講じる。
●事前確認を実施する登録確認機関の募集及び登録、管理を行うとともに、申請希望者が登録確認機関を検索できるようにホームページ上での公表を行う
●事前確認の内容及び方法は中小企業庁と協議で決める。
今回も事前確認を実施します。ただし、申請システムは、下記のとおり、一時支援金・月次支援金の申請者情報を活用した申請受付を可能とすることとされておりますので、すでに一時支援金や月次支援金を申請した方は同一のIDアカウント情報を再利用する形になると思われます。月次支援金のときにおられましたが、IDなどのログイン情報を紛失されている方は、再度、事前確認が必要になるでしょう。
一時支援金・月次支援金は売上減少額が50%に満たず対象外となった方で今回から対象になる方は事前確認が必要です。一時支援金や月次支援金のときにそうであったように、申請に際しては、金融機関や行政書士、税理士等の登録確認機関を探して事前確認を申し込んでください。
登録確認機関の登録については、月次支援金のときにそうだったように、これまで登録確認機関だった事業所に対して、意向確認が実施され、継続を選んだ機関については、IDアカウントを引き継いで確認が行えるような仕組みが導入されるでしょう。ただし、本年3月に始まった一時支援金からこれまで半年以上にわたり、事前確認を行ってきた登録確認機関の中には、まだ事務局から1件あたり1000円の手数料を振り込まれていない機関があり、今後は登録確認機関を継続しないという選択をする登録確認機関も出てくるでしょう。お早目にもよりの登録確認機関にお問合せをすることをお勧めします。
●一時支援金・月次支援金等の申請者情報を活用した申請受付や審査を実施するシステム等(ホームページ含む)を開発・運用する